2024/11/30
Wishes come true<その1>(blog No.11)
(A)リバティ 前回ブログは、「Lauraのことで、Big Newsが届いた」で終わったよね。 Big Newsって、なに? (B)オヤカタ 今日はその話だね。 僕は3年6ヵ月ロンドンで勤務しました。もっと…
2024/04/18
(A)リバティ
オヤカタ、今日はどんニャことを話してくれますか?
(B)オヤカタ
今日は僕の「ワークキャリア」と「フロイト」について話してみたいと思います。
(A)リバティ
オヤカタのキャリアと心理学者フロイト?まったく関係ニャいじゃニャいですか。
(B)オヤカタ
そうだね。でも、心理の仕事をしているとフロイト(ジークムント・フロイト)がよく出てきます。
POM「実践心理学/大人塾」にも「フロイト学派」という講座があります。
大人塾では、心理療法各学派の理論概説とともに、創始者の人となりやその後の展開をひも解く形で勉強していきます。
しかし、今日は、商社マン時代に出会った「フロイト」です。
(A)リバティ
え~、フロイトってとっくに亡くニャっているでしょ。
(B)オヤカタ
そうだよ。生きていたら、今年で168歳。(僕の歳に100歳足す)1856年生まれ。
ちなみに、モーツァルトが生きていたら268歳!200歳年上。ゴメン、話を戻します。
話すのは、彼の心理療法「精神分析」の話ではなく、「過去と現在のつながり」です。
また、POMは働く人への「キャリア支援」も行なっています。
(*詳しくは、企業向け「キャリア支援」ページをご覧ください)
僕のワークキャリアも何らかの参考になればと思います。
(A)リバティ
過去のつニャがりでフロイトが出てくる。そして、オヤカタのキャリア。
よくわからニャいけど、お願いします。
(B)オヤカタ
リバティにとって、「今やっている『これ』って、
あのときの『あれ』につながっているみたいなことはありませんか?」、
昨年、プロ野球日本一になった阪神岡田監督みたいなセリフですが。
僕は今起きていることについて、過去にさかのぼり、関連する体験を思い出し、思考することが好きです。
因果関係は証明できなくても、何か関係しているのではないかと・・・。
*セレンディピティ(Serendipity)や
*プランド・ハップンスタンス・セオリー(Planned Happenstance Theory)
「計画された偶発性理論」を聞いたことありますか?
(*⇒mini column No.2 をご参照下さい)
こうした考え方も好きです。では、僕のキャリアについて話しますね。
ちょっと長くなってしまいますが、お付き合いください。
話題になったTVドラマ「不適切にもほどがある」(TBS)に出てくる
タイムマシン・バスに乗って昭和54年(1979年)に行ってみましょう。
(A)リバティ
45年前にタイムスリップですね。
(B)オヤカタ
はい、就活中の大学4年生に。当時、会社訪問解禁は4年生9月でした。今よりずっと遅いですね。
僕は、4年の夏まで、「どういう仕事をしたいか」決まっていませんでした。友人に聞かれて、「学生街の喫茶店オーナーかな」と答えていたことを思い出します。無理ですよね。
もう一つ「海外で生活したい」という思いがありました。当時、海外留学はもちろん、学生の海外旅行者も少なく、僕も日本から出たことがありませんでした。
そこで、海外勤務の可能性が高そうな商社に絞って会社訪問しました。
インターネットなき時代、解禁日(9月1日)から1社ずつ訪問していきます。
1日に多くて3~4社しか回れません。
いつ訪問してくるかで、会社側には学生の志望意欲が分かりますよね。
解禁日、2番目に訪問した商社では結構長い時間、足止めされました。
同じ大学ごとに待合室で待たされました。部屋には大学の友人がいました。
この中で採用されるのは何人いるか?「イヤらしいやり方だな」と思いました。
でも、順番が来たら、面接官の前でニコニコ自己アピール。
大人たちとの駆け引きの始まりです。
(A)リバティ
大人たちとの駆け引き。就職活動は大変だったんじゃニャいですか?
(B)オヤカタ
そうですね。でも、今思うと、貴重な経験ですね。
結果はともあれ、そこから得ているものはたくさんあると思います
当時は買い手市場(企業有利)でしたが、企業と学生は対等と思うようにしました。
その方が自分らしさを出しやすいし、気分的に楽になった気がします。
内定がなかなか出ないとツライですが・・・。
うまく駆け引きできたのか、運よく希望の商社に就職することができました。
(A)リバティ
え~、すごいじゃニャい!
(B)オヤカタ
いやいや、問題はそこからです。
商社の場合、配属先によってその後の人生がまったく違うと言う人がいました。
総合商社はあらゆる産業と取引きを行っています。
「ラーメンからミサイルまで!」と会社案内に書いている商社もありました。
重厚長大産業がまだ隆盛で、「鉄鋼」「化学品」「機械」「食糧」部門が人気でした。
しかし、僕が配属になったのは「繊維」。
正直すごいショックでした。
(A)リバティ
ショック!どうしてですか?
(B)オヤカタ
配属先リストは4月1日入社式にもらいます。ワクワク、ドキドキでした。
リストには、大阪支店「繊維原料部・長繊維原料室」とありました。
「繊維」はまったく予想してなかったです。
繊維というと、「綿花」「羊毛」などの原材料・相場商品、「紡績」「織物」を扱う古い産業のイメージ。まだ繊維を扱っているのって感じでした。
同じ大学出身者に「オマエはいいよ。繊維原料部って商社っぽいじゃないか。オレなんか『織物部・服地室』だよ。トホホ」と言われたのを覚えています。
繊維配属のみんな、その日はお通夜だったのではないでしょうか。
ちなみに、営業配属の80名近くのうち、繊維は10名もいました。
繊維は労働集約産業です。商社でも頭数が必要だったのでしょうね。
(A)リバティ
へ~、それでも会社辞めるまで29年間、ずっと繊維だったのでしょう?
ほかの部門への異動とか希望しニャかったのですか?
(B)オヤカタ
希望しませんでした。そのときの気持ちはいつの間にか消えていました。
逆にラッキーだったと思います。
繊維部門だったから、今の仕事をしているのかもしれませんし。
取引先は、大手合繊・紡績メーカーから、織物・ニットメーカー、
縫製工場、ボタン・ネームなどの附属品メーカー、衣料品問屋、
アパレル、百貨店、ブティックから海外ファッションハウスまで。
登場人物は千差万別。労働集約産業なので雇用のすそ野は広いです。
繊維ビジネスは「人間心理のビジネス」、「文化産業」ともいわれました。
「フロイト」との出会い、これも「繊維」だったからです。
(A)リバティ
いよいよ、フロイト登場ですね。
(B)オヤカタ
ゴメン、キャリアについてもう少し話させてください。
海外で生活したくて商社を希望しましたが、最初の海外勤務は入社13年目、38歳のときでした。
20代で海外勤務する仲間もいるなか、遅かったです。
また、赴任地は一度も行ったことのないロンドンでした。
ロンドン店は欧州本部でもあり、日本人スタッフ70名、現地スタッフ200名近くの大店です。
その中の繊維課GM(部長)としての赴任です。
嬉しさと緊張感、でもまあ何とかなるだろうと思い、着任しました。
実は、なかなか「何とかならなかった」のですが・・・。その話は改めて。
(A)リバティ
ふーん、ニャにか大変そうだけど、ロンドン店繊維課ではどんニャ仕事してたのですか?
(B)オヤカタ
スタッフは日本人の後輩君1名、英国人女性5名、英国人エージェント5名、
それに衣料品をアジアで生産し、英国小売店向けに輸入販売する
関係会社(在リーズ)を持っていました。
原料から製品まで幅広い仕事をしていました。
ファッションでは、「Burberrys」が最大のビジネスでした。
そのほかにトラッドブランド「オースティン・リード」や
ゴルフウエア「ブラック&ホワイト」など。先輩たちが築いてくれた優良ビジネスです。
自分としては、これらに加え、新しいファッション・ビジネスをクリエイトしたいと思いました。
着任しすぐ採用した若手のイタリア人アドバイザーの手配のもと、多くの新進デザイナーに会うようにしました。パリ、ミラノコレクションに比べ、規模の小さなロンドンコレクションにも足しげく通いました。
(A)リバティ
へ~、楽しそう!
(B)オヤカタ
そうね。個性豊かなデザイナーやファッションハウスの人たちと会って、
いろいろ話すのは面白かったですね。LGBTなんかも当たり前の世界だし。
多くのファッションショーやコレクションを見る中で、
「これいいじゃない。日本で売れそう」と思ったブランドがありました。
日本には総代理店がまだありません。
このファッションハウスの総代理店になりたいと思い、日本側のパートナー探しとともに、
いろいろ画策してみました。
英国はもとより、ヨーロッパでも人気を博し始めたデザイナーです。
最初のビジネスミーティングまでかなり日数を要しました。
そのデザイナーが、ジークムント・フロイトの曾孫、ベラ・フロイドです。(フロイドは英語読み)
(A)リバティ
へ~、心理学者フロイトの曾孫さんが人気ファッション・デザイナーにニャっていたんだ。
(B)オヤカタ
そうなんです。長くなってしまったので、続きは次回にしますね。
(A)リバティ
わかかりました。楽しみにしています。
(B)オヤカタ
ありがとう。では、また!
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