ビートルズ解散後のジョン・レノンの1stアルバム「John Lennon/Plastic Ono Band」(邦題「ジョンの魂」1970年) に収録されている曲です。
シンプルなサウンドにより、ジョンのむき出しの精神性が表現されています。
この曲や次に紹介する『God』は、当時ジョン・レノンが受けていた原初療法（プライマリー・スクリーム・セラピー）の影響が強く反映されているといわれます。
blog.16「ジョン・レノンの生家」で紹介した映画　『Nowhere Boy』を観ると、この曲が作られた背景がよくわかります。
ジョンにとっては、この曲による“こころの解放”が絶対的に必要であり、同じような境遇にあるリスナーへのメッセージでもあると解釈しています。

『Mother』
Mother you had me but I never had you.
I wanted you but you didn’t want me.
So I just got to tell you.
Goodbye, Goodbye

 

母よ、僕はあなたのものだった。でも、あなたは僕のものにならなかった。
僕はあなたを欲しがった。でも、あなたは僕を欲しがらなかった。
だから、僕は言わなくちゃならない。
さよなら、さよなら

 

Father, you left me but I never left you.
I needed you but you didn’t need me.
So I just got to tell you.
oodbye, Goodbye

 

父よ、あなたは僕を捨てた。でも、僕はあなたを捨てなかった。
僕はあなたを必要とした。でも、あなたは僕を必要としなかった。
だから、僕は言わなくちゃならない。
さよなら、さよなら

 

Children, don’t do what I have done.
I didn’t walk and I tried to run.
So I just got to tell you
Goodbye
Goodbye

 

子供たちよ、僕のようになるな。
僕は歩けないのに、走ろうとした。
だから、僕は言わなくちゃならない。
さよなら、さよなら

 

“Mama don’t go”
“Daddy come home”
“Mama don’t go”
“Daddy come home”
（10回繰り返し）

 

「ママ、行かないで」
「パパ、戻って来て」